脇汗 病気

その脇汗は病気?多汗症と通常の汗の違い、多汗症の原因と治療

真夏の暑い日でもないのに、気がついたらワキの下にびっしょり・・・・

 

少量の汗であれば気になりませんが、大量の汗をかくとなれば話は別で、異常な量の汗をかく場合は「多汗症」という病気である可能性があります。

 

その脇汗は病気?多汗症と通常の汗の違い、多汗症の原因と治療

その脇汗は病気?多汗症と通常の汗の違い、多汗症の原因と治療
わきっぴーは、重度のワキガでさらに多汗も発症していました。切開して臭いの元であるアポクリン汗腺を取り除くワキガ手術の際に、汗の量に関係するエクリン腺も取り、現在は脇汗の量はだいぶ減っています。

さて、今回は主に脇汗について書いています。

 

ただの汗っかきなのか、それとも多汗症なのか、多汗症である場合は、病気が原因なのか原因不明なのか、治療法についてまとめました。

自分は多汗症?正常な一日のワキ汗の量はどれくらい?

汗をかくこと自体に問題はありませんが、問題となるのは、汗の量!

 

一日にかくワキ汗の量は5〜15mlくらいが正常とされています。

 

この量は、Tシャツを着ている方であれば、ちょうどワキの部分に汗のシミが広がるくらいです。

 

ワキ汗が多く、1日に数回服を着替える必要のある方は、汗の量が通常より多い可能性が高いです。

自分の脇汗は病気によるもの?それとも遺伝?

後で詳しく述べますが多汗症には、

  1. ホルモン異常や病気など、原因がわかっている続発性多汗症
  2. 原因がわかっていないが、汗を大量にかく原発性多汗症

と、大まかにわけて2種類あります。

 

自分の脇汗がどちらのタイプにあてはまるか、チェックしてみましょう。

 

@病気や更年期など原因がわかっている「続発性」多汗症

 

続発性多汗症は、病気など原因があり大人になってから起こるものです。

 

原因はいくつかあるのですが、主なものは以下になります。汗を止める治療ではなく、汗の原因となる大元の病気を治療する必要があります。

原因1.ホルモン分泌の異常

一つ目の原因は、ホルモンに関する病気です。ホルモンには男性ホルモン、女性ホルモン、インスリン、アドレナリンなど様々な種類がありますが、多汗症との関係が深いとされているのは、甲状腺ホルモンです。

 

甲状腺ホルモンは身体の代謝を司る重要な役割を果たしています。この甲状腺ホルモンの分泌量が異常に増えてしまう病気が「バセドウ病(甲状腺機能亢進症)」で、汗の量が著しく増える症状が現れることがあります。

治療法

バセドウ病では胸の動悸を感じることもあるので、こういった症状が出たらすぐに医師へ相談し、内服薬等で治療を行うことになります。

原因2.更年期障害

40代、50代の女性なら誰しも経験するのが更年期障害です。

 

この年齢になると、体内の女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減少します。この影響で顔や体が一時的に熱くなるホットフラッシュと呼ばれる現象が起こるようになります。また、熱くなった体を冷やすために汗をかく量も増えやすくなります。

治療法

更年期を過ぎれば症状が緩和されることも多いため、更年期が終われば自然に治ることを期待できます。あまりに症状がひどい場合は、婦人科でホルモン注射・内服薬などの治療を受けられます。

原因3.自律神経失調症

不規則な生活をしていたり、仕事や学業などで強いストレスを感じていると、自律神経のバランスが崩れてしまうことがあります。

 

自律神経失調症になると、肉体的にも精神的にも疲労してしまい、健全な社会生活を送ることが困難になります。自律神経は汗のコントロールも行っているため、多汗症の原因にもなりえます。

治療法

自律神経失調症になった場合は、クリニックで薬を処方してもらう他、カウンセリングによるメンタルケアなど複合的な治療を行なっていく必要があります。

 

原因4.精神性発汗(ただし多汗症とはわけて考えます)

試験や大事なプレゼンの本番などの場面になると、興奮したり緊張してしまう方がいます。このような時には、自律神経の影響で一時的に汗を大量にかくことがあります。この現象は精神性発汗と呼ばれます。緊張する場面が終われば汗も引いていくため、多汗症とは区別して考えると良いでしょう。

 

A原因がわかっていないが、汗を大量にかく原発性多汗症

続発性多汗症は、原因となる病気やホルモン異常などがあるのですが、それと違って特に原因がないのに汗をかいて仕方ないのが、原発性多汗症です。

 

そして汗だけ大量に出て困っている人は、「原発性」多汗症であることが多いです。

 

※海外の多汗症の症例では、原発性多汗症では家族歴(遺伝)との関係が深いとされています。

自分は原発性多汗症かも・・・という時は、多汗症の診断ガイドラインをチェック!

特に病気でもないのに汗が止まらない、という時は、日本皮膚科学会が出している、原発性多汗症の診断チェックリストを使ってみましょう。

多汗症診断ガイドラインチェックリスト
  • 明らかな原因がないのに、局所的に過剰な発汗が6か月以上認められる

 

かつ、次の6つの症状のうち2項目以上あてはまる

  • 25歳以前に多汗の症状が初めて出る
  • 家族内に多汗症歴の人がいる
  • 汗のかき方が左右対称
  • 睡眠中は発汗がとまっている
  • 1週間に1回以上、多汗で困っている
  • 多汗により日常生活に支障をきたしている

参考:原発性局所多汗症診療ガイドライン(日本皮膚科学会)

 

大量の汗で日常生活に支障をきたしている、というのは、脇からの汗でYシャツの汗ジミがひどくなったり、半袖を着ると、だらだらと腕まで汗がつたったり、手汗の場合は、手にもった書類が汗で湿ったりなどがあります。

自分は原発性多汗症っぽい!治療法は?

先にご紹介した続発性多汗症は、多汗になる理由が存在するので、その大元の病気を治療していくのですが、原発性多汗症は原因不明なので、汗を止める直接的な治療が主になります。

 

原発性多汗症の治療では、複数のアプローチが実施されています。治療法によって費用や効果の持続時間などが異なります。

治療法1.  即効性が期待できる塗り薬

ワキ汗の多汗症の治療として最も一般的な方法は、塗り薬です。医学用語で外用薬とも呼ばれます。薬局で市販されている制汗剤と考えればわかりやすいかもしれません。

 

主な成分は塩化アルミニウムとなっており、一度ワキの下に塗れば、数日間は制汗効果が持続します。即効性がある点が魅力となっていますが、医薬品ではありませんので、保険適応の対象とはなっていません。

 

費用の目安は5千円ほどになります。

治療法2.  体の内側から治療を行っていく飲み薬

メンタル面の不調が原因で多汗症となっていると医師が判断した場合は、飲み薬が処方されることもあります。

 

抗不安薬や漢方薬など種類は様々ですので、医師とよく相談した上で薬を服用していくことになります。費用は、薬の種類や量により異なります。

治療法3.  保険適応も可能になったボトックス注射

近年、普及しつつあるのが注射による治療法です。ボツリヌストキシンという成分をワキの下に注射することにより、汗を出せという信号をブロックします。現在では「ボトックスビスタ」という承認薬を用いるのが一般的です。効果は半年近く持続するとされているため、年2回の注射で治療を済ませることが可能です。ボトックス注射は、一定の基準を満たせば保険適応も可能となっており、3割負担の場合で1回約3万円の費用がかかります。

治療法4.  患者の負担を軽くする最新の手術方法

思い切って手術するのも、ワキ汗を抑える一つの治療法です。汗を出す汗腺自体を破壊して治療する手術も開発されています。ワキの下にマイクロ波を照射したり、カッターで汗腺を削る方法があります。ただ保険適応外で30万円以上することもあり、比較的高価な手術となります。

 

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原発性多汗症治療で多いのが、ボトックス注射です。ボトックス注射の効果や選び方については、こちらにまとめています。→ボトックス注射の脇汗への効果。多汗症は保険適用も